「社員のモチベーションが低い」「企業の目標を決めるときに毎回苦労している」など企業の運営にはさまざまな悩みが生じます。
その場合は企業の目標の中にSDGSを組み込んでみてはいかがでしょうか。企業を運営する上で発生する悩みの一部が解決する可能性があります。
今回はSDGSの概要と、導入することによって得られるメリットについて紹介をします。
SDGSとは?
SDGSとは正式名称「Sustainable Development Goals」で「持続可能な開発目標」という意味を表しています。
発音は「エス・ディー・ジーズ」です。SDGS自体は2015年に開催された国連サミットで採択されたものであり、「17の目標」、「169のターゲット」、「230の指標」で構成されています。
17の目標とは政府や企業が最終的に果たすべき目標のことです。
「貧困の撲滅」や「産業の発展および技術革新の基盤を作る」、「ジェンダー平等を実現する」などがあります。
169のターゲットは17の目標を達成するために企業や政府がおこなうべき行動を示しています。
「経済発展と人間の福祉を支援する持続可能かつ強靱なインフラをつくる」「イノベーションが生み出せる仕組みや、中小零細企業の設立や成長をサポートする」「女性の能力の強化するためにICT活用する」などがあります。
230の指標は169のターゲットを詳細に表したものです。
Tier1からTier3までの段階があり、Tier1が「概念が明確、基準設定がある、定期的に発表する」もの、Tier2が「概念が明確、基準設定がある、定期的な発表はしない」というもの、Tier3は「基準設定もまだないもの」となっています。
また、SDGSを導入するときは自社のCSR、つまり自社の社会的責任を考慮するようにしてください。
自社の社会的責任が何なのであるのか、そしてそれを果たすことでSDGSのどれが達成されるのかを確認しておく必要があります。
メリット1:企業のイメージアップ
SDGSを導入するメリットの1つが「企業のイメージアップ」です。企業が掲げる目標にSDGSを組み込むことができると、企業のイメージアップに繋がることがあります。
例えば、「売上を300億円達成する」というSDGSを組み込まない目標と、「就学や職業訓練をしていない若者の割合を大幅に減らすための仕組みを提供する」というSDGSを組み込んだ目標の2つがあったとしましょう。
「売上を300億円達成する」という目標ですが、企業が存続するために売上および利益の確保が必要不可欠なので、目標設定としては決して間違ったものではありません。
ですがこの目標の場合、「目標売上を上げるために社員を酷使させる」や「どんな手段を使ってでも売上をあげる」など悪い印象を人に与えてしまう可能性もあります。
これに対して「就学や職業訓練をしていない若者の割合を大幅に減らすための仕組みを提供する」の目標では、「売上だけでなく社会を良くするために貢献をしている」と人々が好意的に捉えてくれる場合があり、こちらの目標にしたほうが自社のイメージアップに繋がる可能性が高いです。
メリット2:社員が社会的責任を意識するようになり、モチベーションが上がる
営業スタッフや事務スタッフなど企業には様々な役割を持つ人がおり、その役割が多くなるほどある問題を引き起こすことがあります。
それが「自分の仕事の意味がわからない」ということです。
例えば営業スタッフならば自社の商品を紹介、販売するという役割があるのですが、その役割が社会にどのような貢献をしているのかがわからないことがあります。
社員によっては「自社のノルマを達成するために仕方なく販売している」と考えている方も少なくありません。
SDGSでは社会や経済に貢献するために「17の目標」や「169のターゲット」を掲げており、それを自社の目標に組み込むと、自社が果たすべき社会的責任を明確にすることができます。
それにより自社が販売する商品がどのように社会に対して貢献するのかが明確になり、社員の意識も「ノルマのために仕方なく販売している」から「社会を良くするためにこの商品を販売している」と変化するようになります。
その結果、社員たちの中にも社会的責任を果たすという意識が生まれ、仕事に対するモチベーションが上がるようになるのです。
メリット3:社内の改善ができる
社内の問題を改善することができるのもSDGSのメリットです。企業によっては自分の仕事が忙しかったり、責任が不明瞭であったりとした事情で、女性が安心して仕事ができる環境でないなどの企業内に潜んでいる問題に目を向けていないことがあります。
SDGSの目標やターゲットの多くは国や経済が抱える問題にフォーカスを当てていますが、中には「ジェンダー平等を実現しよう」や「働きがいのある人間らしい仕事を推進する」など自社内で適用できる目標があります。
自社の問題を解決するためにもそうした目標を取り入れてみてください。
SDGSを取り入れることで、今まで目を向けていなかった自社の問題点を各社員たちが意識するようになり、各々が意見を出し合うことで問題が解決できる可能性があります。
社会的責任を果たすためでなく自社の問題点を解決することにもSDGSは利用できます。
自社をより良くするためにあるSDGS
SDGSは国家間で採択されたものであることから、「政府がおこなうべきことであり、自社には関係ない」と考えている方も少なくありません。
ですが、「産業の発展および技術革新の基盤を作る」など自社にも取り入れられる項目があり、うまく活用できれば自社のイメージアップや社員たちに社会的責任の意識が芽生えるなど、さまざまなメリットを得られるようになります。