フレックスタイムとは、簡単に言うと働いている方がある程度自由に出社時間と退社時間を決められる仕組みのことを言います。
多様な働き方が出来るように様々な企業が取り入れ始めています。フレックスタイムを実際に導入している企業などの情報を見ていくことで、その実態も見えてきます。
フレックスタイムの導入とその実態について詳しく解説していきます。
新しい働き方の形として認識されつつある
昨今ではフレックスタイムを導入している企業も少なくありません。子育てや介護などと仕事を両立させるためにフレックスタイムを活用している方もいます。
特に小さな子供がいる家庭の場合は、子供を保育園に送ってから出社するため、出社時間をやや遅らせているというケースがあります。
企業側としても労働力不足とされる時代の中で、人材を積極的に確保するためにもこのフレックスタイムは重要な要素としてとらえていることが多いです。
かつて日本ではほとんどの従業員が同じ時間に出社するのが良いと考えられていたこともあります。
しかし、今ではそれぞれのライフスタイルに合わせて働くことの重要性が理解されつつあるため、フレックスタイムを導入しやすいといえるでしょう。
実態から見えるフレックスタイムの影響と残業
フレックスタイムを導入することによって多様な働き方が出来るようになったのはメリットですが、新しい制度であるためか勘違いが起こっている部分もあります。
その1つが残業です。本来の労働時間よりも長く仕事をしていた場合は残業代が発生します。企業は正確な残業代を労働者に対して支払わなければなりません。
ところが、フレックスタイムの場合はそれぞれの労働者ごとに退社時間が異なっているため、残業時間についてやや分かりにくくなっています。
企業の中にはフレックスタイムで残業かどうかの線引きがややこしくなったことから、残業代を実際よりも少なめに算出しているケースまであります。
これは由々しき問題となっています。フレックスタイムであっても週間の労働時間は40時間と定められており、この時間をはみ出た労働については残業代が支払われなければなりません。
残業代を正確に算出していない実態のある企業はすぐに修正を行う必要があるといえるでしょう。
逆にフレックスタイムにより、実際の労働時間が契約上の総労働時間に満たないケースもあります。
その場合は賃金をカットするか、翌月へ労働時間を繰り越す必要があります。その選択については労働者と雇用主が話し合って決める必要がありますが、実際には雇用主が一方的に決めてしまっているケースも珍しくありません。
フレックスタイムにおける労働時間の取り扱いについては、まだまだ認識が不十分な実態もあるといえるでしょう。
フレックスタイムでは進めにくい業務内容の扱い
フレックスタイムを導入するとそれぞれの時間帯における従業員の数がやや不安定になります。
多くの人出を必要とする業務については、フレックスタイム制ではどうしても効率的に進められないといったことも起こり得ます。
それゆえに何でもフレックスタイム制にすれば良いわけではないという認識も広がりつつあります。働きやすさという面では多くのメリットを持つフレックスタイムですが、企業にとってはデメリットもあるのが実際のところです。
人手不足の時間帯が出来てしまい得るというデメリットを、どうやってカバーしていくのかがポイントといえるでしょう。
今後、フレックスタイムを導入する企業がさらに増えていくとますますメリットとデメリットが明白になっていきます。
企業ではフレックスタイムと、労働基準法の両方を深く認識しておく必要があります。
フレックスタイムにおいてどこからが残業になるかについては、労働者も正しい理解をしておくことが重要といえるでしょう。
それがフレックスタイムを確実に定着させることにも繋がります。